2024年2月 中古電子ピアノ店が1世代前の電子ピアノを紹介する【ローランド LXシリーズ編】

電子ピアノも様々な機能を取り入れ、進化し続けています。
しかし、モデルチェンジは必ずしも「いいこと」だけではありません

もちろん電子楽器なので、サウンドや機能などは進化し、新しい=より本物のピアノに近づくという印象があります。
その分、新機能を搭載することで値上がりや、価格を維持するために機能を落とすこともあります。

そこで中古電子ピアノ店なので、1世代前の電子ピアノを紹介したいと思います。

新しい機能が本当に必要かどうかも考え、現行モデルだけでなく、価格を抑えた中古電子ピアノも選択肢に入れてみてください。

ローランドの「Premium Home Piano」として発売されているLXシリーズは現在「LX700シリーズ」として「LX705」「LX706」「LX708」の機種がラインナップされており、ローランドのデジタルピアノの技術が詰まった最上位モデルになっています。

現行のLX700シリーズは2018年に発売され、1世代前は「LX-7」と「LX-17」で2015年から2019年まで製造されています。
ちなみに2世代前が「LX-15」で2014年〜2015年製造とすぐにモデルチェンジが行われています。

サウンド面

LX-7では「スーパーナチュラル・ピアノ・モデリング音源」LX700シリーズから「ピュアアコースティック・ ピアノ音源」へ変更されています。

ローランドの電子ピアノはモデリング音源で、ピアノの音をシミュレートした音源を搭載しています。
どちらもサンプリング音とは違い、ピアノの響板や弦などに共鳴する音をシミュレートし、ピアノの音を作った音源になっています。

このモデリング音源の核となるチップが1世代前のLX-17で使用されるようになりました。
新しくなったLX700シリーズではこのチップが2個使われており、さらに複雑な音の処理をできるようになっています。

さらに、ピアノ音色も新たに増え、2種類のモデリング音源(アメリカン/ヨーロピアン)の搭載になっています。

そしてLX700シリーズの最大の特徴とも言えるのが「ピュアアコースティック・アンビエンス」と呼ばれる演奏場所をシミュレートする機能です。
ホールだけでなく大聖堂といった場所もシミュレートできるようになっています。

ペダルを踏むと変わる音の表情などもすべてシミュレートされており、音に関しては1世代前よりはかなり進化したLXシリーズです。

鍵盤

LX700シリーズ

  • LX708:ハイブリッド・グランド鍵盤(88鍵):木材×樹脂センターフレーム構造、エスケープメント付、象牙調・黒檀調、鍵盤振動付
  • LX706:ハイブリッド・グランド鍵盤(88鍵):木材×樹脂センターフレーム構造、エスケープメント付、象牙調・黒檀調
  • LX705:PHA-50鍵盤(88鍵):ハイブリッド構造(木材×樹脂センターフレーム)、エスケープメント付、象牙調・黒檀調

1世代前

  • LX-17:PHA-50鍵盤:ハイブリッド構造(木材×樹脂センターフレーム)、エスケープメント付、象牙調・黒檀調(88鍵)
  • LX-7:PHA-50鍵盤:ハイブリッド構造(木材×樹脂センターフレーム)、エスケープメント付、象牙調・黒檀調(88鍵)

LX705と1世代前の鍵盤は同じ構造ですが、LX706からハイブリッド・グランド鍵盤になっています。

ハイブリッド鍵盤は木製と樹脂を組み合わせた構造ですが、その樹脂部分を長く、まさにグランドピアノのようなサイズでの構造になっています。

さらにLX708では弦の振動をシミュレートし、その振動も伝える鍵盤振動も備わっています。

総合

デザイン

LX700シリーズは国際的なデザイン賞である「iFデザイン賞2019」と、「レッドドット・デザイン賞2019」を受賞しており、その外観デザインもかっこよさがあります。

スピーカー

「アコースティック・プロジェクション」を搭載しており、複数のスピーカー(LX708は8スピーカー、LX706は6スピーカー、LX705は4スピーカー)から立体的なサウンドを出すことができます。
これは1世代前の機種にも搭載されています(LX17は8スピーカー、LX7は6スピーカー)。

ヘッドホン

LX700シリーズは「ヘッドホン・アコースティック・プロジェクション」の技術で、立体的な豊かな音場をヘッドホンでも使用できます。1世代前のモデルでも「ヘッドホン・3D・アンビエンス」を搭載しているので立体的な音を楽しむことができます。

LX700シリーズとLXシリーズ(1世代前)はどちらがオススメ?

やはりチップの性能アップということで700シリーズがオススメになりますが、LX705であれば鍵盤が同じLX-17も比較すると面白いと思います。

ピュアアコースティック・アンビエンスは使えないですが、8個のスピーカーでピアノ音を楽しむことが出来ます。

比較検討機種

現行機種中古比較機種
LX708CLP-685、NU1X(ヤマハ)
LX706CLP-675(ヤマハ)
LX705LX-17

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