電子ピアノの重量が重い理由

電子ピアノの重さは軽いポータブルタイプのもので約10kg、重いもので100kg超と機種によって重さが異なります。その重さについても色々な理由があります。

鍵盤

電子ピアノの鍵盤は「ピアノタッチ」、いわゆる実際のピアノを弾いている感じが重要視されています。

そのため、各メーカーでも鍵盤に対して工夫されており、その鍵盤の重さも重要です。

その鍵盤の重さもただ重たければいいというわけではありません。繊細な演奏が求められるアコースティックピアノではただ単純に重くするのでは違和感があります。

「ハンマーで弦を叩いて音を出す」という一連の動きの中での重さが重要になるので、意図的に鍵盤を重くするようになっています。

電子ピアノはそのハンマー(重り)が鍵盤1つ1つに組み込まれているので重くなります。

鍵盤の重さ

一般的にアコースティックピアノの1つの鍵盤の押さえる重さは約50gです。電子ピアノも同じく約50gの重さがあるので、鍵盤一つ一つにその重りが付いている事になります。

ピアノは88鍵なので、単純に考えて鍵盤部分で4.4kgの重さがあります。

もちろん鍵盤部分だけではありません。その構造を作るための機能も必要になるのでその重さも追加されます。

脚のついていないポータブルタイプは外装と鍵盤、スピーカーで約10kgくらいで、電子ピアノでは最も軽くてこのくらいの重量です。

アンプ&スピーカー

電子ピアノの一番の重さの原因がアンプです。信号を音に変換するのがアンプの役割で、これが無いと音は鳴りません。

このアンプ、いい音がなるアンプは例外なく重いです。つまり、「重い機種=いい音」です。もちろん年代などもあるので、全てがこの通りとは限りませんが、目安の一つになります。

アンプが2台で本体重量が約40kgくらい、アンプ4台で60〜70kgくらい、上位ランクモデルは重いアンプを複数台搭載しているので、約80kg以上の重い機種となります。

外装

外装部分はアコースティックピアノとは異なり、実際の木材ではなくMDF材が多いと思います。MDF材は実際のピアノでよく使われるスプルース材よりも重い素材です。その分、頑丈なので電子ピアノはコンパクトに作れるというメリットがあります。

しかし、上記のアンプの重さに耐える、音圧や振動に耐えるという意味では軽く作れるものではありません。そのため、外装の重量も自然と重くなります。

電子ピアノも重い機種から軽い機種まで様々な種類があります。

聞く音が軽いと感じれば、重量の重い機種を選ぶのも一つの方法です。

取扱の電子ピアノはこちら