鍵盤の幅は電子ピアノもアコースティックピアノも同じ
国産の鍵盤の幅は電子ピアノもアコースティックピアノ(アップライトピアノやグランドピアノ)も同じです。
これは日本産業規格(JIS規格)によって定められていたからです。
ピアノを定めていた「JIS S 8507:1992」には下記のように記載がありました。
(7) けん(鍵)盤は,次のとおりとする。
(a) けん(鍵)盤の総幅は,88けん(鍵) (1A〜88C) の場合1,220〜1,230mmを基準とする。
(b) 白けん(鍵)フロントの長さは,48〜52mmとする。
(c) 黒けん(鍵)の頭部は,前部の高さ12.0〜14.5mm,幅は上面9.0〜10.5mm,底面11.0〜12.5mmと
し,長さは原則として95mmとする。
国際基準のISO 9001の認証によって製品品質管理を行い、独自の研究開発によりグローバルにブランドの築き上げ、ハイブリッドピアノのような新たな製品群が市場化などを理由に、JISのニーズが薄れていることから2023年1月よりこの規格は廃止されています。
https://kikakurui.com/s/S8507-1992-01.html
各メーカーの電子ピアノも世界中で使用され、国内のJIS規格ではなく国際基準の規格になっていますが、鍵盤は今や普遍的なサイズとなっており、上記のサイズは「定番」になっています。
白鍵の幅
一般的にピアノは白鍵:52と黒鍵:36になっています。
鍵盤全体の長さは黒鍵は関係ないので、1,220mmを52で割ると鍵盤1個あたりの横幅は約23mmになります。
そこから鍵盤間には隙間(1mm~2mm)が必要で、さらに木製鍵盤の場合は湿度や温度による木の伸縮もあるので数ミリの誤差は出てきますが、ほぼ全てのピアノは白鍵の幅は約22mmになっています。
つまり、メーカーや機種が違っても白鍵の大きさは変わりません。
黒鍵の幅
黒鍵の規格は9.0〜10.5mmと1mm以上の差があります。しかし、一般的に使用されている黒鍵は約9mmが多くなっています。
小さい鍵盤のキーボード
鍵盤楽器はピアノだけではありません。ピアノと似ていますが、いわゆる「キーボード」と呼ばれるものもあります。
これは「ピアノ」というJIS規格に当てはまらなかったので、メーカーもピアノとは呼びません(ピアノと言ってはいけない)。
コンパクトタイプなものが多く、その場合は鍵盤の幅は狭くなっています。
「電子ピアノ」というようにピアノという名前がつくものは基本的に上記のサイズになっています。
どの機種も幅は同じ
表面上の鍵盤の長さは同じでも、電子ピアノの場合は見えない部分の鍵盤の長さが異なっています。そのため、指の力のかかり具合も違うので演奏感覚は異なります。
鍵盤に指が触れた感覚(材質など)、鍵盤のわずかな形状、そして鍵盤の重さによって同じものでも違う感覚に感じてしまいまいますが、基本的にサイズの違いは無いと思っていただいて大丈夫です。
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