【推測考察】大谷翔平夫人・真美子さんの電子ピアノは「コロンビア エレピアン EP-810」か?

先日、「大谷翔平夫人・真美子さん、思い出のピアノを巡る物語」出典:女性自身 https://j7p.jp/144705)という記事が公開されていました。
その中で、真美子さんが子どもの頃に使っていた電子ピアノが、近隣の方によって現在も保管されていると報じられています。

機種についての明確な記載はありませんでしたが、記事中の情報と、当時の製品事情から判断すると、
おそらく「コロンビア(日本コロムビア)製のエレピアン EP-810」である可能性が高いと考えられます。
以下、専門店としての視点から簡単に解説します。

エレピアン EP-810の概要

  • メーカー名:日本コロムビア(COLUMBIA)
  • モデル名:エレピアン EP-810
  • 発売時期:1980年代後半~1990年代前半
  • 鍵盤数:88鍵
  • 鍵盤方式:セミウェイテッドタイプ(疑似ハンマーアクション)
  • 音源方式:PCM音源
  • 外装:木目調キャビネット型、フタ付き、固定脚仕様
  • 主な機能:音色選択、リバーブ、音量調整、ヘッドホン端子搭載

当時、YAMAHAやKAWAIに比べてやや価格帯を抑えたモデルとして販売されており、都市部・地方を問わず家庭用電子ピアノとして一定の普及がありました。

EP-810と推測する理由

エレピアンの中からの機種で推測ではありますが、EP-810の可能性が高いと考えます。

  • コロンビア・エレピアンの中から形状などを考えたもの
  • 当時流通していた家具調モデルの中で、該当しそうな機種
  • コロンビアのEPシリーズは、首都圏〜地方問わず多く出荷されており、保有家庭も多かった
  • 木目調でキャビネット型、なおかつシンプルな操作系統という特徴が符合する

現在の取り扱い状況

コロンビアの電子ピアノは2005年頃に製造が終了し、製造会社のコロムビア音響工業株式会社も現在は存在せず、すでにメーカーとしての製造・サポートが終了しています。

  • 部品供給は完全に停止しており、修理対応不可
  • 当店では買取不可(要・引き取り費用)
  • 販売・流通もすでに終了済み

EP-810に限らず、当店でもパーツ類やメンテンナンス等が難しいため、中古でもコロンビア製品の取り扱いはしておりません。
動作品であっても、部品劣化やコンデンサ故障のリスクが高く、実用性の面では厳しい状況です。

「思い出の楽器」がつなぐ縁

今回のエピソードでとても印象的だったのは、「ご近所さんが今でも大切に保管してくれている」という部分です。

楽器は、ただのモノではありません。
弾いた人の思い出や、聴いていた家族の記憶、音を通して生まれた時間がそこに詰まっています。

それを大切にしてくれている人がいた——このエピソードに心を打たれた方も多いのではないでしょうか。

当店はこれからも、ただ楽器を販売・修理するだけではなく、
「音」と「人」をつなぐストーリーを大切にしていきたいと考えています。

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