99万円の電子ピアノ!?ヤマハ「TORCH T01」を試奏してきました
ヤマハ「TORCH T01」電子ピアノ発表!
ヤマハから新しい「TORCH」シリーズが発表されました。
このシリーズは、サステナブルな取り組みを続けながら、木材の新しい可能性を探るコンセプトで開発されています。その第一弾として、電子ピアノ「T01」が登場しました。
グラナディラを活用した特別な電子ピアノ
「T01」は希少木材であるグラナディラの未利用材を活用した電子ピアノです。 ヤマハはクラリネットやオーボエを製作する際に木材を厳選しますが、その加工時に生じる余剰材をT01に使用しています。
木製管楽器とピアノを作るヤマハならではの発想ですね。
斬新なデザイン
T01の最大の特徴は、すべての鍵盤がグラナディラ製で黒いという点です。
通常、ヤマハの電子ピアノ・クラビノーバシリーズでは、CLP-845以上のモデルに木製鍵盤が採用され、黒鍵は黒檀調仕上げが施されています。しかし、T01では鍵盤部分が「グラナディラWFM(木質流動成形)」となっており、白鍵部分も黒くなっています。
また、電子ピアノの本体には通常フィルムが貼られますが、T01では木質ボードの素地を活かし、レーザー彫刻でグラナディラの樹皮模様を描くという独自のデザインが施されています。
T01の性能
鍵盤
- グランドタッチ-エス(GrandTouch-S™)鍵盤を採用。
- CLP-825〜CLP-845で使用されている鍵盤と同じ。
- 木質流動成形なので、従来の木製鍵盤とは異なる。
スピーカー・アンプ出力
- アンプ: (20W + 6W) × 2
- スピーカー:(12cm × 6cm) + 2.5cm(ドーム型)× 2
- CLP-835と比較すると上位、CLP-845と比べるとやや劣る。
その他のサウンドや機能は、クラビノーバシリーズと同等の仕様です。
気になる価格と販売方法
T01の価格は990,000円(税込)と非常に高額。 さらに配送設置費が別途かかるため、実際の購入価格は1,000,000円を超えます。
販売方法は抽選のみで、販売台数は20台限定です。 応募受付期間:2025年2月18日(火)15:00 ~ 3月31日(月)23:59
申し込みページ
実際に試奏してみた
T01は、2025年3月30日までYamaha Sound Crossing Shibuyaで試奏が可能です。
実際に弾いてみると、鍵盤の色の違いがそこまで気にならず、むしろ独特の美しさが際立ちます。ただし、黒鍵の幅がやや分かりづらく感じることと、若干滑りやすい印象がありました。
サウンド面では、スピーカーが演奏者の方向を向いていないため、CLP-835と似た印象を受けました。





総評
T01は、電子ピアノの枠を超えたアート作品のような存在です。
価格は高額ですが、希少木材の活用とデザインのこだわりを考えると、その価値は十分にあるといえるでしょう。
ローランドがカリモクとコラボした「Kiyola」もデザイン性の高さで評価されました。今後、電子ピアノ業界では、機能性だけでなくデザイン性の追求がさらに進むかもしれません。
T01の登場は、そんな未来の可能性を感じさせてくれる電子ピアノです。
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