電子ピアノを2人でヘッドホン使用するときに注意すること

電子ピアノの多くは連弾やレッスンなどで2人同時にヘッドホンが使用出来るようにヘッドホン端子が2つ搭載されています。

ヘッドホン端子にヘッドホンを差し込むと音がスピーカーからヘッドホンに切り替わり、外へ音が出なくなります。

  電子ピアノから音が出ない(ヘッドホン使用後)

ヘッドホンを使用して2人で楽しむためにはその2つの端子を利用することになります。

メーカーによって異なる端子

ヘッドホン端子は標準プラグ(6.3mm)とミニプラグ(3.5mm)の2種類あります。

メーカーや機種に寄ってはこの端子が異なるので、まずは確認してみましょう。

ヤマハは標準プラグが2個、カワイ・ローランドは標準プラグとミニプラグが各1個ずつの機種が多くなっています。

カワイ、ローランドの場合は同じヘッドホンで同時に使うためには端子の変換プラグが必要になります。

端子の変換プラグ(標準→ミニ、ミニ→標準のどちらでも)は電気量販店や通販サイトでも300〜500円ほどで購入できます。

要注意!ヘッドホンによって音量は違う

同じヘッドホンを準備できれば同じ音量で聞くことができます。
しかし、ヘッドホンは必ずしも同じ音量とは限りません。ピアノの音量は同じでも、実はヘッドホンの機種によって音量は異なっています。

ヘッドホンのインピーダンス(電気抵抗値)をチェックしてみましょう。
抵抗値が大きいと音量が小さく、抵抗値が小さいと音量は大きくなります。

ヤマハのピアノ用ヘッドホンHPH-150(ヤマハ電子ピアノ用ヘッドホンの上位モデル)は48Ωあります。それに対し、クラビノーバシリーズ付属のHPH-50(ヘッドホンの中でも値段の安い方)では35Ωになっています。
音楽制作の定番ともいわれるモニターヘッドホン、ソニーのMDR-CD900STのインピーダンスは63Ωとなっています。

抵抗値が少ないと音量を少し上げるだけでヘッドホンの音量も一気にあがってしまいます。抵抗値が大きいと僅かな音量調整を行いやすいのでこのような差がついています。

一般的には高級ヘッドホンのほうが抵抗値は高めになっています。

同じメーカーのヘッドホンでも抵抗値が違うので、電子ピアノに差し込むと音量は違って聞こえます。

つまり抵抗値が違うヘッドホンを使用するとどちらか一方がうるさく聞こえ、逆にもう一方は小さく感じるという現象になります。

やはりヘッドホンは直接耳に音が届くので大き過ぎる音量は耳に対してNGです。

二人で同時使用する場合は必ずヘッドホンの差=音量差にも気をつけるようにしておきましょう。

解決策

  • 同じヘッドホンを使用する
  • 音量の大きい方に合わせる(小さく聞こえるのを我慢する)
  • 個別に音量調整の出来るヘッドホンアンプを使用する

3人以上でヘッドホンを使用したい

3人以上でヘッドホンを使用する場合はヘッドホンの分配器(イヤホンスプリッター)を使用します。
こちらも1,000円弱で購入できるものが多くなっています。

ただし、分配器を使用するとさらに音量が小さくなります。

その場合はヘッドホンアンプを使用し音量を調整するといいでしょう。

取扱の電子ピアノはこちら