2024年2月 中古電子ピアノ店が1世代前の電子ピアノを紹介する【ローランド HPシリーズ編】
電子ピアノも様々な機能を取り入れ、進化し続けています。
しかし、モデルチェンジは必ずしも「いいこと」だけではありません。
もちろん電子楽器なので、サウンドや機能などは進化し、新しい=より本物のピアノに近づくという印象があります。
その分、新機能を搭載することで値上がりや、価格を維持するために機能を落とすこともあります。
そこで中古電子ピアノ店なので、1世代前の電子ピアノを紹介したいと思います。
新しい機能が本当に必要かどうかも考え、現行モデルだけでなく、価格を抑えた中古電子ピアノも選択肢に入れてみてください。
ローランドの「Home Piano」として発売されているHPシリーズは現在「HP700シリーズ」として2019年に発売され、「HP704」「HP702」の機種がラインナップされており、ピアノを楽しむ機能が備わったミドルレンジモデルです。
1世代前のHP600シリーズは2015年に「HP603」「HP605」が発売され、その後2017年に「HP601」の追加、HP603がマイナーチェンジされた「HP603A」が2019年まで製造されています。
サウンド面
1世代前のHP605、HP603/HP603Aでは「スーパーナチュラル・ピアノ・モデリング音源」、HP601では「スーパーナチュラル・ピアノ音源」が使用されています。
現行モデルのHP700シリーズでも「スーパーナチュラル・ピアノ・モデリング音源」が引き続き使用されています。
「スーパーナチュラル・ピアノ・モデリング音源」は1世代前の上位モデル、LX-17/LX-7でも使用されていた音源です。
モデリング音源とはピアノの響板や弦などに共鳴する音をシミュレートし、ピアノの音を作るローランド独自の音源です。
尚、現在のLX上位モデルでは「ピュアアコースティック・ ピアノ音源」になっていますが、この「スーパーナチュラル・ピアノ・モデリング音源」のチップが核となっています。
HP601で採用された「スーパーナチュラル・ピアノ音源」は現行のエントリーモデルであるRPシリーズに使用されています。
鍵盤
HP600シリーズもHP700シリーズも使用されているのは「PHA-50鍵盤」という木材と樹脂のハイブリッド鍵盤構造の鍵盤です。
これはLXシリーズでも現行のLX705、1世代前のLX-17、LX-7でも使用されている鍵盤です。
総合
スピーカー
機種 | スピーカー |
---|---|
HP704 | キャビネット+ニアフィールド・スピーカー:12+2.5cm×2(コアキシャル・スピーカー) スペーシャル・スピーカー:5cm×2 25W×2 5W×2 |
HP702 | 12cm×2(14W×2) |
HP605 | キャビネット・スピーカー:12cm×2 ニアフィールド・スピーカー:5cm×2 スペーシャル・スピーカー:5cm×2 30W×2 7W×2 |
HP603/603A | 12cm×2(30W×2) |
HP601 | 12cm×2(14W×2) |
アンプやスピーカーについてはHP704よりも1世代前のHP605の方が高出力で大きいスピーカーを搭載しています。
Bluetooth、アプリ
HP600シリーズよりBluetoothに対応しており、スマートホンなどから音を電子ピアノのスピーカーを使って再生することができます。
その他にもローランドのアプリ(Roland Piano App)にも600シリーズ、700シリーズも対応可能です。
700シリーズでは「Piano Every Day」というアプリがありましたが、現在は「Roland Piano App」に統合されサービス終了となっています。
HP700シリーズとHP600シリーズ(1世代前)はどちらがオススメ?
HP600からHP700は性能に関して大幅なアップデートは行われていません。
下1桁の数字が表すように、性能もHP605-HP704-HP603A-HP702-HP601の順に並んでいるような感じです。
HP600シリーズで3機種あったものがHP700シリーズでは機能を絞って2機種になり、上位モデルのLXシリーズとエントリーモデルのRPシリーズ/Fシリーズと住み分けたようになっています。
HPシリーズであれば価格が抑えられ、バリエーション豊富な1世代前の600シリーズがおすすめです。
比較検討機種
現行機種 | 中古比較機種 |
---|---|
LX705 | HP605 |
HP704 | HP605 |
HP702 | HP603/HP603A |
RP701 | HP601 |