電子ピアノのステップアップについて
〜買い替えのタイミングとおすすめ機種ガイド〜
電子ピアノを使っていると、「そろそろもっといい音やタッチのものが欲しい」「今のモデルでは物足りない」と感じるタイミングがやってきます。この記事では、買い替えに適したタイミングや、目的に合わせたおすすめ機種をわかりやすく紹介します。

エントリーモデルから始めよう
初心者でも安心して使える、価格と品質のバランス
まずピアノを始める段階では、エントリーモデルと呼ばれる価格帯の電子ピアノがおすすめです。各メーカーから、入門用として作られているモデルが販売されています。
たとえば:
- ヤマハ:YDP(アリウス)シリーズ
- ローランド:RPシリーズ
- カワイ:CNシリーズ
- カシオ:PX(プリヴィア)シリーズ
これらのモデルは「ただ安いだけ」ではなく、しっかりとピアノらしいタッチを追求しています。多くのモデルで「ハンマーアクション構造」が採用されており、本物のピアノに近い自然な鍵盤の重さを再現しています。
音色についても、実は上位モデルと同じピアノ音源を搭載していることが多く、音質面でもかなり満足度の高いモデルです。
また、ディスプレイや録音機能などのデジタル機能を必要最低限に絞っている分、コストが抑えられていて、シンプルで使いやすいのも魅力です。
おすすめ機種例
- YDP-143 / 144 / 145(ヤマハ)
- YDP-163 / 164 / 165(ヤマハ)
- RP501 / RP701(ローランド)
- CN29 / CN201(カワイ)
エントリーモデルが向いている人
- ピアノを始めたばかり、または3年以内の方
- 続けられるかまだわからないが、楽器の質にはこだわりたい方
- 子どもや家族と一緒に気軽にピアノを始めたい方
ミドルクラスモデルで「本格的な演奏」を楽しむ
音・タッチ・機能、すべてがワンランク上へ
「もっとしっかりピアノを練習したい」「子どもが習い事として本格的に取り組みはじめた」そんな方にはミドルクラスモデルへの買い替えがおすすめです。
このクラスになると、鍵盤の素材や内部構造も本格的になります。木製鍵盤を採用している機種も多く、弾き心地がさらにグランドピアノに近づきます。
また、内蔵スピーカーも2個から4個、あるいはそれ以上搭載され、音の広がりや立体感が増すことで、耳に届くサウンドがまったく違ってきます。
Bluetooth機能やUSB接続など、外部デバイスとの連携ができる機種もあり、スマートフォンやパソコンとの連携で練習アプリや録音(DTM)機能を活用することも可能です。
おすすめ機種例
- CLP-635 / 645 / 735 / 745(ヤマハ)
- HP702 / 704 / HP605(ローランド)
- LX705 / LX-5(ローランド)
- CA49 / CA59 / CA401 / CA501(カワイ)
ミドルクラスモデルが向いている人
- ピアノ初心者〜中級者で、より本格的に演奏したい方
- 音質や鍵盤のタッチ感を大切にしたい方
- 家庭用でも妥協せず、良い楽器で練習したい方
- レッスン用、または音大受験前の練習にもおすすめ
ハイエンドモデルでアコースティックピアノに近づく
電子ピアノでも最高峰の演奏体験を
ハイエンドモデルになると、価格帯はアップライトピアノと同等、もしくはそれ以上になります。しかし、その分クオリティは格段に上がり、電子ピアノでありながらアコースティックピアノに非常に近い演奏感を実現します。
鍵盤には高品質な木材や象牙調素材が使われ、音源やサンプリングも非常にリアル。鍵盤の戻りや打鍵の感触、繊細な音のニュアンスまで忠実に再現されます。
また、ハイエンドモデルは「電子ピアノならではの強み」を活かせるのもポイント。たとえば:
- ヘッドホンでの練習(夜間もOK)
- スマホやPCとの連携で録音・再生
- 複数のピアノ音色や環境音を選べる
「演奏の質」と「デジタル機能」を両立したい方には最適です。
おすすめ機種例
- CLP-675 / 685 / 775 / 785(ヤマハ)
- アバングランドシリーズ(ヤマハ)
- LX706 / LX708 / LX-6 / LX-9 / GPシリーズ(ローランド)
- CA79 / CA99 / CA701 / CA901(カワイ)
ハイエンドモデルが向いている人
- ピアノ経験者〜上級者、またはプロ志向の方
- アコースティックピアノに近いタッチ・音にこだわりたい方
- 高機能で練習も快適に行いたい方
- 防音・省スペースなどの事情でアップライトピアノが置けない方
買い替えのタイミングとは?
買い替えの時期は、次のようなタイミングが考えられます:
- 音やタッチに物足りなさを感じるようになったとき
- 子どもが本格的にピアノを学び始めたとき
- 使用中のモデルが古く、故障や不具合が出てきたとき
- 夜間練習や録音など、新しい機能が必要になったとき
ピアノは長く使う楽器です。少し先を見据えて、今の自分や家族の演奏スタイルに合ったモデルを選ぶことで、より楽しく、充実したピアノライフを送ることができます。
まとめ:自分に合った1台を選ぼう
ステップ | モデル | 特徴 | 主な対象 |
---|---|---|---|
エントリー | YDP(ヤマハ), RP(ローランド), CN(カワイ), PX(カシオ) | 手頃な価格、自然なタッチ、音も本格的 | 初心者、入門者、3年以内 |
ミドルクラス | CLP(ヤマハ), HP(ローランド), LX(ローランド), CA(カワイ), AP(カシオ) | 木製鍵盤、良質スピーカー、Bluetooth対応など | 初心者〜中級、家庭用・教室用 |
ハイエンド | CLP(ヤマハ)上位、Nシリーズ(ヤマハ)、LX(ローランド)上位、GP(ローランド)、CA(カワイ)上位 | アコースティックに近いタッチ・音質、多機能 | 上級者、プロ志向、夜間練習者 |
電子ピアノの買い替えは、演奏の質や楽しみ方を大きく広げてくれます。ぜひ、自分のステージに合った1台を見つけてください!
中古電子ピアノの場合は価格が抑えられており、通常よりもワンランク上の電子ピアノを購入することも可能です。
ご購入についてご相談等ございましたらお気軽にお問い合わせください。
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