電子ピアノで使う楽譜は「紙」がいい?「タブレット」がいい?
電子ピアノで楽譜を読むときには従来の紙がいいのでしょうか、それともタブレットなどの電子機器がいいのでしょうか。
色々と使用してきたのでその感想です。
「演奏」として考えるなら紙
やはり演奏する上では紙の楽譜が一番読みやすいです。
紙印刷の方が見やすく、一番は紙のサイズで「大きい」ということが最大のメリットです。
タブレットも大きいサイズがあるとはいえ、A3(A4を2枚)の楽譜を使うことは出来ません。
もちろん長い楽譜を横置きに並べることも出来るのは紙の最大のメリットです。
またタブレットは置く角度により照明などで反射して見づらい時もあります。
照明が画面に映ると見えない箇所も出てきます。
紙媒体の場合は反射を考えなくてもいい(クリアファイルに入れる場合は考える必要がありますが…)ので、見やすくなります。
もちろんデメリットもあります。
冊子上の楽譜だと閉じてしまうので、クリップを使用する必要があります。
またA4などの紙だとエアコンの風で飛ばされることもあるので、楽譜ファイルに入れることも必要になります。
楽譜がたくさん増えてくると管理することも大変です。
大きさ、見やすさというのは演奏においても最重要ポイント。
電子機器と違って壊れることもない(濡らすとダメですが…)ので、安心度もあります。
「楽譜を読みやすい」ということを重要視するのであれば、紙媒体をおすすめします。
「便利」として考えるならタブレット
タブレットを楽譜として使用するのはどうでしょうか?
下記のような人にはおすすめです。
- 楽譜をたくさん持っている(演奏曲が多い)
- 楽譜の小ささが気にならない
- 暗闇で演奏する(ライブなど)
- 通信環境(Wi-Fiやモバイル回線)がある
デジタル機器なので楽譜を多く持ち運ぶ必要が無くなります。
PDF化した楽譜をタブレットに入れておけばすぐ開くことも可能です。
検索することも可能なので、曲の管理が楽になります。
電子ピアノはグランドピアノより楽譜が見やすい場所や角度に設計されています。
あまり楽譜から目までの距離が離れていないので、タブレットの画面の大きさでも十分であれば活躍してくれます。
また自宅ではなく、ライブなどで明るくない場所で演奏する場合はタブレットの場合は光って見えるので譜面用ライトが必要ありません。
通信環境があれば出先でもプリンターやコンビニ印刷を使って紙媒体を出力することも可能です。
もちろんデメリットもあります。
それが画面の大きさと高価であること、PDFなどの楽譜などの準備が大変なことです。
今では大画面のタブレットが出たとはいえ、やはり1枚(もちろん複数台使えば可能ですが)しか置くことが出来ません。
見開きの楽譜の場合は横向きの置き方になるので、画面も小さく、見づらい状況になってしまいます。
ページが多い場合などはBluetoothコントローラーで譜めくりも可能ですが、ページを変える必要のあるリピートやD.S.、Codaなどの跳躍時に困ります。
また高価であることにも変わりありません。
安価なタブレットの場合は楽譜を見るまでに時間がかかる(すぐに立ち上がってくれない)ので、練習意欲が無くなってしまいます。
やはりそれなりの価格のものの方がおすすめです。
さらに楽譜をタブレットに取り込むことも大変です。
使用している紙の楽譜の場合は一度PDF化(写真でも大丈夫ですが容量が大きく手ブレする可能性もある)しないと使用できません。
そのような面倒くささが大丈夫であればタブレットを使用する楽譜もおすすめです。